2025/05/04
新しいCT「Bright CT」導入のお知らせ
このゴールデンウィークの5月1日と2日に、当院では新しい歯科用CT装置「Bright CT(Dentium社製)」を導入しました。これまで12年間稼働していたシロナ社製のCTが、サーバートラブルにより交換時期を迎え、いよいよ新しい世代への切り替えです。
Bright CTは、実は一昨年に米国シャーロットで開催されたAO(Academy of Osseointegration)ミーティングで初めて見た機種です。画像のシャープさ、撮影範囲の広さに感動した記憶が今でも残っており、今回の導入はまさに念願でした。
しかも、当院で多数使用しているDentium社製インプラントとの互換性が非常に高く、CT画像からガイド作製までスムーズに連携できることが最大の魅力です。これにより、インプラント治療の精度と効率がさらに向上することを期待しています。
実は価格面でもBright CTは大きな魅力があります。国内で一般的に導入されているCTは1000万〜2000万円前後が多く、なかには2000万円超の高機能機種も存在しますが、Bright CTはその半分程度の約700万円で導入できました。もちろん、これは一括導入や代理店の条件によって変動しますが、非常に高コストパフォーマンスな選択でした。
参考までに、国内外で流通している主要な歯科用CTを比較すると以下のようになります:
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シロナ(Orthophos SL):画質が非常に高く、CAD/CAM連携に強み。ただし価格帯は1500〜2000万円。
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モリタ(Veraview X800):低被ばく設計が特徴。保守ネットワークも整備。価格は1200〜1800万円。
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アールエフ(NAOMI-CT):国産でコンパクト、導入コストも抑えめ、でもデカくて入らない。(800〜1500万円)。
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プランメカ(ProMax 3D):フィンランド製の高機能機。海外調達のため保守にやや時間がかかることも。
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Dentium(Bright CT):撮影範囲が広く、700万円前後の価格が魅力。インプラントとの互換性に優れる。
とはいえ、保険点数が据え置かれたままの現状では、こうした設備投資は簡単な決断ではありません。さらに、日本製の医療機器は「囲い込み」戦略が根強く、他社製品との互換性を前提とした選択肢が少ないのも課題です。携帯電話や家電製品と同じく、オープンな設計思想が広がっていくことを切に願います。
ともあれ、新しいBright CTとともに、連休明けからも質の高い診断と治療を提供してまいります。今後も、地域の皆様に安心と納得をお届けできる歯科医療を目指して、スタッフメンバー一同努力を続けてまいります。