現代の歯科治療はものすごい速いスピードで変化しています。
世界でスタンダードな治療は、まだ日本で普及はしていませんが、お子様へのアプローチは万国共通です。
しかし日本では、ムシ歯ができて治療ありきです。
私の考える"ムシ歯になる前に予防治療を"は、今の日本ではできていないのが現状です。
小さなお子様のうちに環境を整えて、正しい生活習慣を身につける、もしくはご両親が導くことでムシ歯を防ぐことはできるのです。
繰り返すようですが、予防、リスクの改善がなによりも宝物です。
どんな素晴らしい冠・補綴をしたとしても、自分のものにはかないません。
ムシ歯になりにくく、歯肉炎にもなりにくい正しい歯列を導くことが長きにわたり健康を維持するポイントです。
残念ながらムシ歯になってしまった時に、少しでも参考になるために作成させていただきました。
お子様の歯の数は、20本(乳歯列のみ)~24本(乳歯列+6歯臼歯)あります。
お口の中を大きく6つグループに分けて治療を行っていくのがブロック治療になります。
ただし、お子様の成長をみながら治療計画をたてていますので、回数を前後することもございます。
ある程度、治療回数がわかる・連れて行きやすい
まとめて治療するので1本ずつより費用が掛かる
小さなお子様は慣れない歯科での治療には非常に汗をかきます。
治療後にお着替えを必要とされる場合があります。
また、矯正治療の際には型を取ります。
型取りは嘔吐しやすかったりしますので、汚れても良い服装で来院ください。
変な方向に向いていないかチェックします。
歯の隙間にムシ歯がないかチェックします。
奥歯のかみ合う面(咬合面)のムシ歯の予防に考え出されたのが溝埋め(シーラント)という方法です。
あらかじめある溝を接着力のあるプラスチックで埋めてしまいます。
このプラスチックじゃムシ歯を削ったとき詰めるものと同様のレジンという材料なので、きちんと埋めていればムシ歯にならないのでは、という考えで普及しはじめました。
このレジンが長い間のうちにはがれてしまうことも考えられますが、
いずれにしても短期的にはきちんと詰めればそれなりの効果をあげています。
実際、ムシ歯の数を3分の1に減らしたという報告も出ています。
生えて間もない奥歯の永久歯(六歳臼歯)は特にムシ歯になりやすいので、この方法で処置してもらうと効果があります。
もちろん、ムシ歯予防は、これだけで十分というわけではありません。
きちんとブラッシングをして、シーラントがきちんとついているかなどの定期健診を受け、食生活でも注意して、総合的な関心を親と子が
一緒になって持ち続けることが大切なのです。
ムシ歯は自然に治らないものです。
まずは虫歯にならないような予防が大切です。
「フッ素」を使って歯の質を高める予防法が効果を上げています。ご存知ですか?
などの方法があります。
厚生労働省も「一生使う歯の健康づくり」として強くおすすめをしています。
フッ化物のムシ歯抑制効果を利用したもので、歯に直接塗布することによってムシ歯の予防をはかる方法です。
生えて間もないほどの予防効果は大きいと考えられます。
一口にフッ素塗布といっても具体的なやり方はいくつかあり、綿球法・トレーニング法に大別されます。
綿球法は綿球に塗布液を含ませ、歯に軽く押し当てて塗っていきます。
トレー法は、
トレーの中に液をしみこませたろ紙などを入れ、これをくわえさせて歯面に塗る方法です。
YSCでは、トレー法を行っております。
数分間薬液のついたものをお口で保持しなければいけないため、少しばかり
大変ですが皆さん上手にがんばってくれています。
右の図は、A県が実施した、12歳児の一人当たりの平均ムシ歯数についてです。
①フッ素洗口を保育所から小学校まで長期間実施している市町村
②実施していない市町村
③A県の平均
②米実施4.5本、③県の平均3.7本に対して、①長期間実施した市町村は2.1本と、大きな差が認められます。
口の中にはムシ歯菌がすんでいます。
ムシ歯菌は歯のすき間などに残った食べカスを食べ、糖分を
分解してネバネバした歯垢(プラーク)をつくり、その中で増えます。
さらに、ムシ歯の原因となる酸を作り、歯を溶かします。
歯垢の付着は素早く、食事のすぐ後から始まります。
ただし、口の中にはいつも唾液が流れていて、歯についた汚れも洗い流しています。
また、歯はいったん溶け出しても、唾液の中からカルシウムやリンなどを取り込み、再石灰化して元に戻る力をもっています。
でも、歯みがきをしないで古い歯垢をためていたり、甘いものをたくさんとる習慣があると、再石灰化が追いつかず、ムシ歯になってしまいます。
食事中は唾液がたくさん出るようによく噛んで食べ、食べたらすぐに歯を磨きましょう。
乳歯からフロスや歯間ブラシを使う事がとても良いのです!
ムシ歯にサホライドを塗ると・・・
ムシ歯を削って治す治療に耐えられない低年齢のお子様の場合は、応急的に使用します。
ムシ歯の進行を止めたり、ムシ歯が治ることはないので、経過を見て治療ができる頃にムシ歯治療を行います。
治療が行えるお子様の場合でも、初期ムシ歯であればサホライドを塗布して経過観察することもあります。
ムシ歯を減らしたいのに、甘い物や砂糖入り飲料を採ることは、肺がん治療でタバコを吸い続けているのと同じことです!!
ムシ歯の部分を削って、白いつめもの(プラスチック)で治しています。
白いつめもの(プラスチック)は、口の中の温度変化により膨張、収縮するので、歯とつめものの境目にすきまが出来やすく、そこからムシ歯が再発することがあります。
毎日のはみがきやフロスをしっかり頑張りましょう!
治療後は、完全に固まるまで30分、ご飲食をお控えください。
麻酔をしている場合は麻酔が切れるまで十分ご注意ください。
歯ブラシが届かないところはデンタルフロスで汚れをきれいに落としましょう!
麻酔後は2~4時間程しびれています。
(※個人差があります)
感覚がない為に間違って唇を噛むと、腫れてしまいます!!
噛んではれると、麻酔が切れてからお痛みが出ます。
保護者の方は麻酔が切れるまで、目を離さないようにして下さい。
間違って噛んで腫れてしまいましたら消毒にお越しください。
一週間程できれいに治ります。
厚生省は1997年、キシリトールを食品に使用することに認可しました。
店頭にはたちまち
キシリトール入りのお菓子が並びました。テレビCMにも大々的に登場し、「ムシ歯予防」商品の「定番」になっています。
(1)多くの野菜や果実に含まれている天然の甘味料です(例えばホウレンソウ100g中には107mg含まれています。)
(2)砂糖と同じくらいの甘さがあります。
(3)カロリーは砂糖の4分の1です。
(4)血糖値に影響を与えないので、糖尿病患者さん向けの医療品原料としては、以前から使われていました。
キシリトールは世界中の国々で、むし歯予防効果と安全性が認められています。
砂糖などの糖分は、口の中でムシ歯菌によって分解され"酸"をつくります。
この"酸"が
歯を溶かしてむし歯をつくるのです。
ムシ歯菌の住みか「プラーク」はネバネバしていて、歯を磨いても落ちにくいものです。
しかし、キシリトールはムシ歯菌に代謝されないため、菌は"酸"を生成しません。
"酸"ができにくくなると、プラークは歯みがきすれば落ちやすくなります。
また、ムシ歯菌の発育を抑えたり、エナメル質の再石灰化にも効果があるといわれています。
では、キシリトールが入っているお菓子は全て良いかといえばそうではありません。
キシリトールが入っていても、ほかの糖分が入っていれば効果は半減します。
キシリトール自体も50%以上入っていないと効果がありません。
さらに、6か月以上持続して使用しないと効果がない事も分かっています。
キシリトールの優れた性質を有効にするためには、チューインガムやタブレット、歯みがき剤などが望ましいといわれています。
お菓子類を選ぶときにはよく確かめてください。
人は365日食事をします。
365日×食事3回分の歯ブラシが必要です。
お子様は365日×食事2回としても→730回です。
730回も保護者様による日々のフォローが必要なのです。
我々、YSC(吉田歯科クリニック)にできることは限られています。
ムシ歯なし・高濃度フッ素・磨き残しのPMTC(歯科のプロによる歯の本格的なお掃除)を3ヶ月毎にしても年4回、4/730です。
どうでしょう、お気づきになりましたか?
※検査結果に応じて3つの予防・除菌コースをご用意しております。
詳しくは、スマイルキッズパンフレットをご確認ください。